「運転が好き」だけじゃダメ?タクシー運転手の向き・不向き

タクドラの小ネタ

こんにちは、塩っペです!

最近色んなところでタクシーの求人が出ていて、気になっている人も多いのではないでしょうか。「月12回の乗務で年収〇〇万円!」というネット広告をよく見かけます。数字を見せられたら興味湧いちゃいますよね。(実際にそのとおりに稼げている人はごく少数ですが…)

タクシーへの転職を考えているそこのあなた。ちょっと立ち止まって「適性」に目を向けてみてください。というのも、「運転なら自分にもできる」という考えからタクシー運転手になったはいいものの、合わなくてすぐに辞めていった人を見てきました。

今回はそこからわかったタクシー運転手に向く人、向かない人について書いていこうと思います。

タクシー運転手に向いている人

一人で仕事をするのが好きな人

タクシー運転手は旅客業と接客業のハイブリッドですと以前の投稿で書きました。だから接客業的側面ももちろんありますが、基本的に仕事をしているときは一人です。

上司が隣にいるわけでもなければ、同僚と一緒に何かを成し遂げるわけでもない。プロジェクトチームなんていうものも、もちろんありません。自分の仕事は自分の仕事。よそはよそ、うちはうち。自分の仕事は自分で考え、自分で進めていく。そんな働き方です。

・社内の人間関係で消耗したくない

・自分のペースで働きたい

・一人で黙々と仕事をしていたい

という人には向いています。

かくいう僕も仕事は一人で進めたいタイプです。前職は営業職と経理をしていましたが、社内外の調整業務が多く、人の顔色をうかがいながら働くことに疲れていました。

その点、タクシー運転手はいい意味で自分の仕事に集中できる仕事です。

もちろん会社へ行けば他の乗務員や内勤さんがいます。だけど仕事の進め方について細かく干渉されることは少なく、他人の仕事に口を出す文化もあまりありません。だからといって人間関係が冷たいわけではなくて、困ったことがあれば「ちょっと聞いてよ~」と気軽に相談できる距離感の人が多いのも、この仕事の心地よさのひとつです。

タクシー会社というと、体育会系で上下関係が厳しそうなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実際には個人商店の集まりのような雰囲気です。

一人で黙々と、自分なりのスタイルを持って働ける人にはとても相性のいい仕事だと思います。

安全運転が苦じゃない人

「運転」が苦じゃない人ではなく「安全運転」が苦じゃない人というのがポイントです。

事故を起こさない、事故に巻き込まれない、そして周囲に事故を起こさせない。この3つを意識した運転を特別なことではなく当たり前のように続けられる人はタクシー運転手に向いています。

理由はシンプルです。事故や交通違反へのリスクがグッと下がるため、仕事を続けやすいからです。

車間距離をしっかり取る。急ブレーキをかけない。無理な右左折をしない。交通法規を遵守する。

そうした運転を毎日、何時間も続けられることが求められます。お客さんを目的地まで早く運ぶことよりも、快適かつ安全に送り届けることの方がずっと大切です。

僕自身もお客さんから「丁寧な運転をありがとう」「安心して乗れた」と言っていただけることがあります。売り上げは日によって波がありますが、お客さんからのこうした言葉は大きな励みです。

タクシー運転手に必要なのはドラマに出てくるような派手な運転技術ではありません。安全運転を苦痛に感じず、毎日コツコツつづけられること。それこそが一番大事な適性だと思います。

地道な努力ができる人

安定して売上のいい運転手ってどんな人でしょうか。

僕の入社前のイメージでは、駅や空港、夜の繁華街などにある乗り場に並ぶ人でした。長距離のお客さんを引いて、1組のお客さんでど〜んと1万円!みたいな。

だけどやってみたら違いました。

もちろん長距離のお客さんを乗せれば売上は上がります。しかし、それだけで毎月安定した成績を残せるわけではありません。むしろ安定した売上を維持できる運転手ほど、ものすごく地道な努力をしています。

流し方を研究する。

時間帯ごとの需要を分析する。

イベント情報などのリサーチを欠かさない。

日々の乗務で地理をよく覚える。

そして接客までしっかり丁寧にこなす人。

ひとつひとつは小さなことですが、その積み重ねが大きな差となります。

タクシー運転手にギャンブラーは多いですが、仕事自体はギャンブルではありません。たまたま大きな仕事を引き当てるよりも「どうすればお客さんに出会えるか」を考え続ける人の方が、結果的に安定した売上を作っています。

コツコツ積み重ねることが苦にならない人は、タクシー運転手として成長しやすいと思います。

気持ちの切り替えが早い人

タクシー運転手をやっていると、理不尽な乗客や交通ルールを守らない他の車、空車が続く時間が絶対に訪れます。

特に新人のうちは道を間違えたり、最適なルートを選べなかったりすることもしばしば。多くの場合、きちんと謝罪すれば許してもらえますが、中にはそれにかこつけて無理な要求をされたり、嫌味を言われたりもします。だけどそんな時にいちいち引きずっていては仕事になりません。

タクシーは「次のドアを開けるたびに新しい出会いがある仕事」です。嫌なことを引きずるより、すぐにリセットできる人が圧倒的に長続きします。

降ろしてドアを閉めたらもうその乗客との時間は終わり。イライラしたり、不貞腐れる気持ちもわかるけど、切り替えて次のお客さんのもとへ。そしてドアを開け、元気に「お待たせいたしました!」と言うことができるなら、タクシー運転手としてやっていけるでしょう。

ちなみに乗務2年目でこういう記事を書いていました。これでもほんの一部ではありますが、どんなことを言われてきたか気になる方は、こちらもご覧ください。

【あるある?】タクシーでクソ客に言われた衝撃的な言葉!
久しぶりのブログ更新となりました。今回は乗務開始1年半で塩っペに投げかけられた衝撃的な言葉をお送りいたします。

世間話ができる人

タクシー運転手って、よく話しかけられるんです。

「今日はいい天気ですね」
「最近のタクシーって忙しい?」
「ちょっと聞いてよ運転手さん」
「年取ったら病院ばっかりよ〜」

なんていうのは日常茶飯事。

このブログは乗務の休憩中に書いているんですが、つい先程もお客さんの飼い猫の話をしてきました。ちなみに一昨日は、お客さんの地元の話で盛り上がりました。

こう書くと、僕が話し上手みたいに聞こえるかもしれません。でも実際はその逆。むしろ話はニガテな方です。

だからこそ思うのですが、タクシー運転手って必ずしも話し上手である必要もないと思うんです。

むしろ大事なのは聞き上手であること。お客さんは意外と「話を聞いてほしい」だけってこともありますからね。

以前ご乗車されたお客さんは、彼氏に振られた直後だったらしく、目的地までの間ずっと話をしていました。僕は相槌を打ちながら聞いていただけです。

すると到着したとき、「運転手さんと話していたらなんだかスッキリしました。ありがとうございます!」と笑顔で降りていかれました。

もちろん受け答えは必要です。でも9割以上話していたのはお客さんの方でした。僕、ほとんど話してない。

だから「話さなきゃ」と気負う必要はありません。タクシー運転手に必要なのは、話術ではなく傾聴の姿勢とその人を否定しないという優しさだと思います。

ここまでのまとめ

結局のところタクシー運転手って「人間性と継続力」が問われる仕事だと思っています。継続は力なりという言葉がピッタリです。

さて、次は「ちょっと向いていないかなぁ」と思っちゃう人の特徴です。

タクシー運転手に向いていない人

切り替えが苦手な人

タクシー運転手には感情の切り替えが大事だと書きました。ではそれが苦手だとどうなるでしょうか。

先日、僕自身に起きた出来事です。目的地目前でやむを得ず危険回避のために取った行動に対し、高圧的なお客さんに理不尽に怒られ「すぐに降ろせ」と言われたことがありました。

タクシーに乗って4年目でも、やっぱり少し凹みました。

さあ、次だと思ってリスタートしたんですがどうも気分がもどらず。こういうのって、心のどこかで引きずっているんです。だからそれが態度に出ちゃって、次に乗ってくれたお客さんにも伝わってしまい、車内の空気が悪くなる…という悪循環。

この悪循環を断ち切れる人、もしくは凹みにくく切り替えらえるような人であれば問題はありません。反省点は反省点として次に活かし、リセットして次のお客さんを乗せられるなら。

しかし、嫌な出来事を必要以上に引きずってしまうタイプの人には辛い仕事になる可能性が高いです。

ちなみに先ほどの出来事、こちらの記事に詳しく書いていますのでよければこちらもご覧ください。

鏡は先に笑わない。なのに今日はお客さんが先だった。
お客さんの笑顔が僕の原動力。じゃあ僕も笑ってなくちゃダメじゃないか。

他責思考が強い人

何かあったときに、すぐ他人や環境のせいにしてしまう人。

例えば渋滞にハマってしまった時に「あれ~、おかしいな。いつもは空いているのに」とわざとらしく呟いたり、何かしらのトラブルに見舞われた時にすべてを何かのせいにして自分には非がないといった態度を取ったり。

10:0の事故であればそれでもいいでしょう。だけどそういう態度の自分を、お客さん目線で見るとどうでしょうか。僕なら嫌です。「自分は悪くないよ!渋滞してる道路が悪いんだよ!」なんて言われたら。

すべてを自分のせいにすることはありませんが、自分に責任があるところはきちんと謝罪し改善する、もしくはその状況での最善の行動を取る。タクシー運転手に限らず、少しでもお客さんと接する上では大切なことだと思います。

殊にタクシーの仕事においては、渋滞やお客さんとの行き違いなど、自分にはどうにもできないこともたくさんあります。そんな「どうにもできないこと」に対して次にどうするかを前向きに考えられる人の方が、長く心地よく続けられます。

一人で考えるのが苦手な人(指示待ちな人)

タクシー運転手に限ったことではありませんが、現状を踏まえた提案ができる人って強いと思うんです。

タクシー運転手は自由度の高い仕事です。上司が隣にいて「次はこの道を通ってください」と指示してくれるわけではありません。どこでお客さんを探して、どのルートを選んで、お客さんに何をどのように提案するか。その多くを自分で判断する必要があります。

「この時間のこの道はよく混むな」
「このルートだと近いけど信号が多い」
「こっちは遠回りだけど流れがいい」

こういった経験をもとに通る道を提案できる運転手はお客さんから信頼されやすいです。

反対に、すべての選択をお客さんに委ねて、出発早々「どこを通りますか?」と聞いてしまうと頼りない印象を与えてしまいます。

お客さんとの距離が近い分、考えることがたくさんあります。そしてそのほとんどがその時限りのアドリブ的対応です。信号1つでも最適なルートは変わるし、お客さんの気分だけでも最適解が変わります。そしてこうした判断が1日の中で何度も繰り返されます。

タクシー運転手に求められるのは100%の正解ではありません。その場の状況を見て、お客さんにとって何が一番良いかを考え続ける姿勢です。その積み重ねが、安心して乗ってもらえるタクシーにもつながると思います。

安全運転が窮屈だと感じる人

タクシーってものすごく飛ばすイメージがありませんか?

交通ルールお構いなしにどこでも曲がって、どこでも転回するイメージを持っている人もいるかもしれません。

確かに一部には、そういった運転をしている人もいます。アクセル全開で急発進したり、お客さんを見つけた瞬間に無理な進入をするような運転です。

ですが、その先にあるものはシンプルで、違反や事故、そしてお客さんからのクレームです。

タクシー運転手を長く続ければ続けるほど、安全運転は最も優先すべき要素になります。軽視すれば、そのまま仕事の継続に直結するからです。

軽微な違反でも反則金は数千円。免許停止になればその期間は営業できません。

さらに事故を起こしてしまえば、免許取消や会社からの処分など、仕事そのものを失う可能性もあります。

タクシーの仕事は「飛ばせる人」ではなく、「飛ばさないことを当たり前にできる人」の方が長続きします。安全運転を「窮屈」と感じてしまう人には、ストレスが溜まりやすいかもしれません。

まとめ

結局のところ、タクシー運転手に向いているかどうかは、運転の上手さよりも「どう考えて仕事に向き合うか」で決まる部分が大きいと思っています。

地理やルート選択、接客の仕方は、やっていくうちに自然と身についていきます。僕だってそうでした。

ただ今回挙げたような「切り替え」「主体性」「安全運転を続ける姿勢」などは、日々の仕事のやりやすさや続けやすさに直結する部分であり、一朝一夕で変わるようなものでもありません。

そしてこれを書いている僕でも、できていないところがたくさんあります。未だに切り替えができなかったりもするし、地道に努力をしているかと言われればそうでもないところがあります。

最終的には、やってみないと分からないことも多い仕事です。もし少しでも気になる方がいれば、今回の内容を参考にしつつ、自分の働き方と照らし合わせて考えてみてもらえたらと思います。

今日は以上です(`・ω・´)ゞ

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コメント

  1. ヨシダ より:

    興味深い内容、ありがとうございます。
    質問させてください。
    勤務の開始時間って、フレックスなんですか?
    朝出庫だと、例えば、5時から9時の間に出庫すれば良い、みたいに各自の判断でその日ごとに出庫時間を決めれるんですか?

    • コメントありがとうございます!

      ざっくり言うと完全フレックスではありません。
      「今日は5時〜9時の間で自由に出庫」みたいな感じではなく、勤務形態ごとに出庫時間の枠が決まってることが多いです。
      ただ、その枠の中で多少の調整はできる会社もありますよ。

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