こんにちは、塩っペです。
2023年1月にタクシー運転手としてデビューして、早いもので4年目。同期入社で入った8人は最近になって退職が相次ぎ、いつの間にか僕とあと1人を残すのみとなってしまっていました。
タクシー運転手って、実は離職率が高いんです。僕の同期だけで見れば3年後の定着率は25%。リクナビやマイナビでそんな数字を見かけたら誰も応募しません。そんな世界です。
「え~?タクドラって自由だし、頑張れば頑張った分だけもらえるんだし、人間関係だって気にしなくていいから楽なんじゃないの?」と思っているそこのあなた。そんなに甘くもないんです。
気楽な仕事に見られがち、というか他の職種に比べれば確かに気楽なんですが、その裏に色々あるんです。
ということで僕が思う「タクドラのきついところ」、特に今回は「売上」にスポットを当てて書いていこうと思います。次回以降、乗客対応や拘束時間、人間関係や健康面についてもシリーズ化して書いて以降と思っていますのでお楽しみに。
念のため先に書いておきますが、「こういうきついところがあるからタクドラになるのはやめよう!」ということを書きたいのではないので悪しからず。タクシー業界に興味はあるけど実際はどうなんだろうと二の足を踏んでいる人に向けて、こういうマイナス面もあるので気を付けてくださいねってスタンスで書いています。
それでは行きましょう。
女心と秋の空、それくらい不安定な売上
タクシー運転手と切っても切れない関係なのが日々の売上です。歩合制の会社がほとんどだと思いますから、売り上げが良ければそれだけ給料・賞与に反映されますが、悪ければその分下がります。数字とは正直です。
その日のイベントや曜日・天気の要因を調べて、売上を作る戦略をきちんと立てたとしましょう。だけど必ず当たるわけではありません。何をやっても嚙み合わない歯車のように、すべてが裏目に出る日だってあります。
そのほか、売上の不安定さで起こるきつさを3つご紹介します。
ノルマと歩合制のストレス
会社によって様々ですが、ノルマがある会社、ない会社があれば、歩率がいい会社、そうでない会社があります。歩率とは端的に言えば、ひと月の売上のうちの何%が給料になるかのパーセンテージのことです。
ちなみに僕の会社はノルマなしの会社です。歩率が良いのかと言われれば…どうなんでしょう。隔日勤務だと46%です。
歩率に関しては入社前にある程度調べられるところもあるので、転職サイト等で調べるなり、面接時に聞いてみるなりできると思います。
問題はノルマ。
聞いた話によれば、到底上げられるわけがない、もしくはかなり無理な残業をしてやっと上がるくらいの数字を課してくる会社もあるんだとか。そして未達者を待っているのは内勤との面談(という名の尋問)で、反省点と今後の対策を言わされるんだとか。あくまで聞いた話ですよ。本当かどうかは知りません。
ノルマの数字を見て自分を鼓舞できるタイプの人なら頑張るんでしょうけれど、自分の欲しい給料分を稼いだらもういいかなってスタンスで働いている人にとってはかなりストレスになると思います。自分の意志とは関係ないところで決められた数字を追わされて、届かなければ怒られるんですから。
そして「また未達だったら…」という不安から無理な残業をして体調を壊したり、焦りから運転が乱雑になり事故に繋がったり。どう転んだって待っているのはバッドエンドです。
繁忙期と閑散期のギャップがひどすぎる
どんな仕事にも繁忙期と閑散期があります。飲食業界であれば飲み会シーズン。アパレル業界であればボーナス前後や衣替えの季節。美容師さんなら成人式前…などなど。
ちなみにタクシーの繁忙期、閑散期は飲食業界のそれとリンクすることが多いです。

僕が思うタクシーの繁忙期はこんな感じ。とはいえ最近は福岡エリアの運転手が増えすぎているので、3年前に比べたら全然忙しくありません。
降ろせば捕まり、アプリがすぐ鳴り、降ろそうとしたところですでにお客が待っていてトイレに行くのもひと苦労だったあの頃…、懐かしいなぁ…。
繁忙期はイベントも多いのでそれだけ人が動きます。しかし一方で閑散期になると別の街に来たように暇。
都心部に行けば空車地獄だし、かといってローカルエリアに行けば人っ子一人歩いちゃいない。もちろんアプリも鳴らないから渋々都心部に戻ったら、先ほどよりも激しい空車地獄に遭う…。
そんな中で実車のタクシーとすれ違い、追い越され、自分だけが乗せられていないように感じてなんだか惨めな気持ちに。上がらない運収、迫るノルマ、おれってやっぱり向いていないんじゃないか。そんな気持ちをいかに持ち直すかが、タクドラを続けるカギだと思っています。
一休さんだって言っていたじゃありませんか。
あわてない、あわてない。一休み、一休み。
トラブル対応で一気にロスする
いつどこから降りかかるか分からない売上ダウンの要因。それがトラブルです。
事故、違反、事故渋滞などなど、運転上のトラブルだけでなく、酔客対応、クレーマー対応、運賃支払い拒否や忘れ物に至るまで。
いろんな種類のトラブルが何の前触れもなくやってきます。
そしてそのどれに対しても、収束するまでには時間がかかるんです。
例えば忘れ物。ハンカチや傘などであれば会社に連絡の上で車内で保管し、帰庫時に内勤に受け渡すということもあります。大変なのは財布、スマートフォン、家の鍵など明らかに貴重品と分かる類。
見つけ次第最寄りの交番に届けなくてはなりません。そしてその書類を書くのが妙に時間を食うんです。(どこの交番に行くかにもよるらしい)
まず交番に行くまでに時間がかかります。そして事情を説明して、書類を書いて…。今までに2回忘れ物を届けましたが、確か15分くらいかかりました。
ちなみにそのうちの1回は、前日の乗務員が気づかなくて翌朝まで車内に残っていたスマホでした。おれ悪くねぇし!
次が事故。仮に軽い事故だったにしても、会社に連絡して、警察を呼んで、事故処理をしてもらって、ケガ人がいればそちらの対応も…となると相当な時間と労力がかかります。
酔っ払いが寝てしまって起きないなどもよく聞きますが、僕ら運転手はお客さんの身体に触れてはならないため、大音量の何かを鳴らす(Youtubeに上がっているJアラートの警報音とか)か警察を呼ぶことになります。
でも起きなくなるほどの酔っ払いって、基本的にすんなりお金は払いません。ここはどこだ、どこから乗ってあーだこーだ、寝ている間に遠回りをされたんだとゴネにゴネ、終いにおれはタクシーなんて乗っていなかったなんて言い始めます。
酔っ払いの思考能力なんてそんなもんです。そんな不毛な対応をお巡りさんと苦笑いしながら粛々と進め、終わったころにはあれから1時間…。この時間まともに走れていれば、いったいいくら上げられていたのか…。
ちなみに一番時間がかかるトラブル処理は圧倒的に車内嘔吐の清掃で、僕の先輩がやられたときには3時間かかったと言っていました。布のシートに染み込んだら臭いだって付くし、最悪です。
自分のだって触りたくないのに、ましてや知らん酔っ払いのソレ。僕はまだ被弾した経験はありませんんが、ゲロのXデーが来た暁には掃除してもらいゲロしてを繰り返している光景が容易に想像できます。
乗務時間をロスし、それを取り戻そうと焦って運転した結果…もう、わかりますよね?
休み・体調管理にも影響する
体調管理は社会人の基本。休まず働くのが大人だよね。就活生時代、そんな風に思っていたこともありました。
だけどどんなに屈強な人間であってもインフルエンザにはかかるし、ケガもします。恋人にフラれて眠れず、泣きながら日の出を迎える朝だってあるでしょう。自分自身は元気でも、子どもが熱を出して病院に行ってから仕事になんてこともあるのではないでしょうか。
一般的な会社員であれば上長に連絡して休みをもらうことでしょう。
だけどそれが歩合制で働くタクシー運転手だと、売上減に直結します。有給休暇を使ってもいいですが、売上の1日分がなくなればボーナスに響きます。(※給与形態にもよる)
また、日々の乗務中の休憩時間の使い方も変わってきます。
タクシー運転手は日勤・夜勤であれば1.5時間、隔日勤務であれば3時間の所定休憩時間があります。
売上が良ければ商業施設でご飯がてら休憩してそのまま仮眠を取ったり、自宅に戻って休憩したりできます。しかし売上が振るわなければ、アプリを受け付け状態にしたまま休憩したり、タクシー乗り場に入って休憩時間を待ち時間として消費したりすることもあります。休憩の定義を考えるとかなりグレーな使い方。会社によっては指摘事項でしょうね。
売上の良し悪しは休暇や休憩にも影響するのです。
まとめ
今回はタクドラのきついところ【売上編】をご紹介しました。
売上とひと口に言っても、これだけの不安定要素があるんです。普段呑気なタクシー日記を上げている塩っペでも、進捗が悪ければ焦ったりイライラしたりはしてしまうものです。人間だもの。
だけどそういうときほど深呼吸。焦りとトラブルは隣り合わせです。調子がいい日には良いことを、悪い日には悪いことを引き寄せます。
雨にも負けず、風にも負けず、閑散期にも客のゲロにも負けぬ。そういうタクドラに私はなりたい。
次回は今回の続き「タクシー運転手ってきつい?福岡の4年目タクドラが語るホンネ②【乗客対応編】」をお送りしますのでお楽しみに!
今日は以上です(`・ω・´)ゞ

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