こんにちは、塩っペです!
タクシー運転手をしていると、お客さんからの気遣いが身に染みることってありますよね。寒い日のホット缶コーヒーだったりはとっても嬉しいです。そのほかにも「この先行き止まりだからここでいいよ」とか「全然急いでないからゆっくりで大丈夫だよ」だとか、こちらの仕事のしやすさを気にかけてくれる人に出会う度、こんな人ばっかりならいいのにな~なんて思うことも。
ただその一方で若干ズレてるというか、そんなものもあるんです。今回はそんな「気持ちは嬉しいけどそうでなくて」と思ってしまう気遣いを紹介していきたいと思います。
あくまで僕の主観なので悪しからず!
降りるときにドアを閉めてくれる
海外から来た人に多いんですが、降りてからちゃんとドアを閉めてくれる人がいます。日本と違ってタクシーのドアは自分で開けて乗るのが普通な海外ではごくごく自然な行動です。それゆえ体に染みついてるんでしょうね。またそのほかにもきちんと閉めて降りようとする人は日本人でも見かけます。
ただこれ、手放しでありがたいと言えるものではないんです。これはタクシーのドアのタイプによってモヤっとするポイントが異なるのでそれぞれ紹介していきます。
セダンタイプの場合
まずは運転席のレバーを操作して開閉するタイプ。クラウンコンフォートやプリウスなどのセダンタイプ車に多く採用されています。
自動ドアという名の手動ドアと勝手に呼んでいます。レバーを上に引けば開くし、下げれば閉まる昔ながらのドアです。
機械式制御じゃないので、開けたままにするには押さえておかないと勝手に閉まってしまいます。風が強い日や傾斜のある場所だとなおさらです。
だけど降車扱いの処理ってレシートが出ていたり、日報に金額を書いたり、アプリの決済タブレットを操作したりとやることが多いんです。そういう時にドアはどうするかというと、レバーの下に膝を入れて抑えるんです。
これでしっかり踏ん張っておけば風が吹こうとそこまで大きくドアが動いてしまうことはありません。ただ、この状態でお客さんがドアを閉めてしまったらどうなるでしょうか。急にレバーが動き、レバーアームの金属部分が膝と太ももにガッ!てなるわけです。
意外と攻撃力高いんですよ。ドアを閉めるときってそこそこの力を込めてますからね。
スライドドアの場合
JPNタクシーの普及をきっかけにスライドドアを装備したタクシーも増えてきました。かく言う僕も担当車がシエンタなので乗客用ドアはスライドドアです。
レバー式じゃなくスイッチを操作すればいいから問題ないのでは?と思われるんですが、意外とこちらでもモヤっとするポイントはあるんです。
お客さんを降ろして、ハンドル下にあるスイッチを押して閉めようとしますよね。それとおなじタイミングでお客さんもドアハンドルを引っ張る。そうすると車側は安全性を優先するので、スライドドアが一時停止するんです。
後続車両もいるし早いところ閉めて車を出したいのに、そんな妙なところで止まったら閉めないといけない。だからスイッチをもう一度押すけど、お客さんもお客さんで「ん?なんで止まった?」ともう一度ドアレバーを引くわけですよ。
分かりますよね。もっかいドアが止まるんです。
頭に?マークを浮かべるお客さん。
ああもう!と叫びたくなる塩っペ。
はよせんかいと睨んでくる後続車。
どうしたらいいんよと困り果てる担当車。
ドア形状に関わらず、開閉は運転手にお任せください。
端数を出してくれる
タクシーのメーターって、基本的に670円だったり1,310円だったり、十の位が発生することがほとんどです。そうなると1,070円を出して計算しやすくしてくれて「じゃあ400円お返ししますね~」とスムーズに降車扱いを進めることができるんです。
ちなみにこれはあくまで妥当性に左右されるので、670円ワンメーターで万札を出した挙句に70円を出される場合はありがたくないどころか迷惑なときすらあります。高額紙幣は運賃が5,000円を超えた時だけにしてほしいもんです。
話を戻しまして、必ず出る端数に対して金種を指定するような出し方ってあるじゃないですか。500円玉で返ってくるように払ったりするあれです。1,310円であれば1,500円か2,000円出してくれればいいのに財布こじ開けて1,810円払う、みたいな感じ。
気持ちは分かるんですよ、自分の財布軽くなるし、ジャラジャラ言わない。しかもお釣りを渡す側にしても硬貨の枚数は減るからさっと渡せる。メリットも多い。多いんですが一つだけ言わせてほしいんです。
算数苦手なので混乱します!
「それってあなたの不得意ですよね?」とどっかのひろゆきみたいに言われても仕方ない、とんでもなくパーソナルな理由だということについてはご容赦ください。あとそれくらい頑張れよという叱咤はごもっともです。
たださぁ、そうは言ってもですよ。いろんな状況を運転して気が張っとるわけですよ。意外と頭使いながら走りますからね。タクシーって。
そのあとでようやく「あぁ無事に着いてよかった」と安堵しているのに急に計算問題出されるんですよ。こっちセルフレジじゃないからそんな早く計算できんのです。
さすがにそれじゃあまずいと思って、新人3か月目くらいから車内に電卓を常備するようにしたんです。
以前のこの投稿にも書いた通り、もらった万札の上に重しとして置くことで吹き込んだ風で飛んだり、目を放した隙に持ち去られるなんてことの防止にもなります。
だから高額紙幣での支払い時には必ず電卓で金額を提示してから返すようにしているんですが、こっちが電卓打った後になって「あ!310円ある!」って追加で出してくるんです。
1,310-10,000=8,690ってもう出てるのにそこに310円。ディスプレイの金額と渡す金額が違うのも気持ち悪いから打ち直す、そしたら余計に時間がかかる。
頼む、最初から出しといてくれ…。
トランクサービスを断られる
スーツケースや手押し車など、後部座席に乗せるにはちょっと大きいかなっていうサイズの荷物ってありますよね。
だからお客さんが見えて大荷物があると判断すると必ず車から降りてトランクを開けるんですが「大丈夫大丈夫、足元に置いとくから!」と断られることもしばしば。
なんならトランク開けたのにお客さんはそそくさと乗り込んでポツンと一人路上に立ってるなんてこともあります。
お客さんとしてはわざわざ載せてもらうような荷物でもないから、という理由なのかもしれませんがトランクサービスには座席を清潔に保つって目的もあるんです。
お客さんからしたら綺麗に見えるその荷物、白シーツのかかったシートに置いてもきれいでしょうか。奥さん、その買い物袋はさっき地べたに置いていませんでしたか?
出張中のサラリーマンさん、あなたのスーツケースの車輪は先刻までどこを転がされていたのでしょうか。
持っている本人は気が付かずとも、荷物って意外と汚れているんです。スーツケースの車輪をシーツの上で転がされたら黒い線が4本くっきりと残ります。
運転手のトランクサービスにはそういう意味合いもありますので、変にゴネず載せてください。
差し入れはものによる
「運転手さん、これ食べて~」
そんなことを言われることだって3か月に1回くらいはあります。
「運転手さん、これ飲んで頑張って~」
そんなことを言われることも2か月に1回くらいあります。
チップの現物支給とでも言いましょうか、おやつだったりお茶だったりをもらうことって思った以上にあるんです。多くは道中でコンビニに寄った時。ついでにお茶や栄養ドリンクを買ってきてもらえることがあります。そういう時はありがたくいただきます。
ただ中には「えぇ…これ…?」と思うものもあるわけです。今まで僕がもらった中でもツッコミどころが多かったものをいくつか紹介しますね。
板チョコ

「運転手さん、チョコあげる」
この日は2月14日、言うまでもないバレンタインデー。
「いやぁおれ、チョコ食べんからさぁ」と話すのはスナックから出てきたおっちゃん。ということは今手渡されているのはおそらく、店のママからもらった義理 of 義理の板チョコ。
かの有名な「一発で義理と分かる」でお馴染みのブラックサンダーよりも義理とわかる1枚の板チョコ。うら若き恋する女子高生なんかはこれを溶かして再成型してから渡す健気な子もいるというから、もはやこれは原材料と行っても過言ではない。
そしてそんな原材料を、ママのあずかり知らぬところで横流しされた。
家に持ち帰りちまちま食べたものの、完食する前にホワイトデーが来た。同じおっちゃんをその日に乗せられたら横流しのお返しに煎餅でも渡そうかと考えていたが、その目論見が叶うことはなかった。
ババロアくれるはいいけれど
「運転手さん、この時間に開いとるケーキ屋とか知らんよね」
おれは食べ〇グでもホットペ〇パーでもないんだぞ、そんなこと知らんわい。そう思いながらも話を聞いているとその日はお子さんの誕生日だったらしい。時刻は21時、お子さんの年齢は6歳。小学1年生の頃の塩っペは21時には寝ていた。早寝早起きだったからこそこんなにすくすくと育ったのだが、今はそれは関係ない。
「誕生日だから今日は早く帰るって決めてたのにさぁ、結局飲みに行っちゃってこの時間。ダメな父親だよね。せめてケーキくらいはって思ったんだけどそれも買えそうになくて」
聞けば上客のお偉いさんのお呼び出しだったんだとか。そんなもの蹴散らして家に帰ってしまえと思うのだが、そうもいかない事情もあったのかもしれない。そこは詮索しないのが僕の主義。
信号で止まるたびにGoogle Mapを見るもののどこも営業時間外。
「あ、マキイがあった!あそこなら買える!」そう声を発したのはお客さんだった。マキイとは中央区平尾5丁目にあるスーパー。行ったことはないものの近隣住民には根強い人気があり、夕方の時間などは混雑する。ちょっと変わったものも売っていて、中にパン屋だかケーキ屋だか、とにかくスイーツを売っているお店もあるのだとか。
「じゃ、買ってくるけんちょっと待っててね!」と言って車を離れ、5分もせずに戻って来た。
「あったよ~、助かった!これ相談料ね、ババロアおいしいけん食べてみて!」
お店から少し進んだところで降りて行ったので、もう一度じっくりババロアを見てみた。
カップに入った白いババロア。プッチンプリンのような圧着された蓋ではなく、カポッとはめるだけの簡素な蓋だった。
これ、なんかの弾みで蓋外れるんじゃ…。予想に違わず、少しフチを押しただけで蓋が浮いた。こりゃ大変だ、すぐに食べないと。
スプーンねえんかよ!!
どうやって食べればいいのだろうか。スプーンもなく箸も持ち合わせていない。そんな状況で目の前にあるババロア。行儀の悪いのは承知で器を傾け、飲むようにして食べたのは言うまでもありません。
車内スイーツパラダイス
那の川から老司を経由して今宿。そんな夢のような長距離実車がありました。
2人組、老司で1人降ろしてから今宿まで。1人車内に残ったお客さんはその日かなりのハードスケジュールだったようで「リラックスしたいからイヤフォンで音楽聞きたい」と断りを入れてから、高そうなノイズキャンセリングイヤフォンで音楽に没入していました。
運転する側からすれば静かに走れるし、事前にナビに住所は入っているから全く問題ありません。順調に車を進めます。
今宿に近づくころ、没入から戻って来たお客さんが指定したのはとあるローソン。Go Pay支払いだったのでそのまま決済ボタンを押してドアを開けました。
「運転手さん、運転気持ちよくてめっちゃリラックスできた!なんか買っちゃるけん一緒おいで!」と言ってくれました。せっかくだしと付いていき、コーヒーを持って行くと。
「運転手さん結婚は?しとる?そしたら奥さんにもなんかプレゼントしちゃってん、奥さん何が好きね?」
「いやいやさすがにそこまでは…」
「よかってよかって、ほらシュークリームとかどげんね?」と聞いてるくせにすでにカゴには2つシュークリームが。それだけでは止まらず「女の人ならこんなのも」と果肉ごろっと桃ゼリーとかも入っていました。
お会計してでっぷりと膨れたレジ袋。お客さんはというと、買ったのはヘパリーゼ1本だけ。ほとんどが我が家のおやつ。
支払いも終わったので断る道理もなく、ありがた~く頂戴したんですが。
「今、夏なんだよなぁ…。」
その日は熱帯夜、車内は冷房が効いているとはいえ置いておくのはトランク。冷気が一番届きにくい場所です。
「持って帰るかぁ…。」
幸いにも家は市内中心部に戻る途中にあったので家に立ち寄り、「こんなお客さんがいてね~」という土産話と共におやつを妻にバトンタッチ。次の日おいしくいただきました。
そのほかにも豊楽饅頭やよもぎ団子、大量の飴や大容量パックのお菓子ってのもありました。いやぁバラエティ豊かなこと。僕ってそんなにお腹空かせてそうな見た目してるんでしょうか。笑
ただ生ものだったり、開封済みのものってやっぱりちょっと警戒してしまいます。中洲のお店みたいに色恋が絡む仕事ではないから変な薬が入ってるとかはないでしょうけど、衛生面とかは特に。生ものって傷むの早いですし。
いただく以上文句は言えませんがね笑
ということで今回は、タクドラ目線でちょっとだけモヤっとするお客さんの気遣いを4つ紹介しました。他にもこんなのがあるよ!というものがあればコメント・リプいただけると嬉しいです!
それでは今日はこの辺で!(`・ω・´)ゞ



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