こんにちは、塩っペです!
タクシードライバーなら多くの人が抱えたことのあるモヤモヤってありますよね。その中でも大半が感じたことのあるのがおそらくこちら。
え…この距離でタクシー乗るん?
いわゆるワンメーター。超短距離実車です。
今回は僕が思い出せる限りでのワンメ実車を書いていこうと思います!
西通り〜親不孝

福岡市内のドライバーなら誰もが経験することと思います。西通りから親不孝までの600m。特に週末や大型連休などで頻発するイメージです。
しかも基本的に遊びに来た若い子たち。その5分を時短するほど急いでもないでしょうに。ていうか信号3つあるから引っかかったら歩くよりも時間かからんかね。あんたたちぴちぴちの20代でしょう?
そう思いながら心を無にして車を走らせております。でね、こういう子たちってやたらと支払いでもたつくんです。複数人で乗ってくることがほとんどなんですが、誰が払うだとか、あとで返すとか、Paypayで送るだの楽天Payで送るだの。
その話は降りてからしなさいよ。こっちは誰が払ったって変わんないんだから。
あとこの距離で万札はホントに勘弁してほしいです。釣り札も釣銭も持っていかれますし。
そんで一人が万札出すじゃないですか。聞こえないようにため息つきながらお釣りの9,330円を用意するわけですよ。
そしたら用意したあとになって「あ、おれ70円ある!」って出してくるんです。も〜、また小銭取り直さないかんやんか〜。
心のなかでブツブツ言いながら9,400円を用意したら今度は「運転手さん、はよ開けて!」と宣うんです。
いっぺんになんもかんもできんのじゃ黙って待っとれ!!!!
この手の輩が一定数いるからワンメが嫌がられるってのもあるんだと思います。
まずは手始めにかなりの高頻度で出現するモヤッとワンメについて書きました。ここからは、なにかしらツッコミどころがあったり、「へぇ〜そんなことが」と思う実車だったりを書いていきたいと思います。
じゃないと愚痴だらけになりそうなので…笑
親不孝〜大名 その①

夜の親不孝や中洲、大名には極力近づかない塩っペですが、行けと言われれば行くしかないのがこのお仕事。直前のお客さんの目的地が天神3丁目のモスバーガーから左折したところだったので、気は進まないけど親不孝通りに入りました。
そしたら50代くらいのおっちゃんが手を挙げて、20代くらいの女性が乗り込んできました。
「運転手さん!これで姪浜まで行っちゃってん!お釣りはこの姉ちゃんに渡しとっていいけん!」と赤ら顔おっちゃんがタクシー代を僕に手渡しました。。楽しそうに酔ってんなぁ。いいなぁ。こちとら仕事なのに。
とはいえ割増後の姪浜はそこそこに美味しい距離です。姪浜から次の立ち回りを考えながら走り出しました。
5mほど進んだところで女性が一言。
「大名のリッツカールトン前で」
はぁぁぁぁぁ??
姪浜とは似ても似つかぬ紛うことなきワンメーター。舞鶴1丁目の交差点が混んでいれば多少は変わるでしょうが、それでも830円行けば御の字なもんです。なにこの詐欺的なやり口。しかもおっちゃん万札渡してきよったぞ…。
あ、これあれだわ。
おっちゃんには姪浜まで帰るって行っときながら実はそこら辺で降りて、タクシー代のお釣りくすねるやつ!タクシーの運転手になってすぐくらいにTwitterで見かけたけどよく理解できなかったあの状況!
なんと強かというか、小狡いというか!
おっちゃんGo Payにでもしといたらよかったのに!(降車地が見れるようなら逆に女性側が危なくなるけど)
親不孝〜大名 その②

その①では強かな女性でしたが、似たシチュエーションながらも全く意味合いの異なるワンメがありました。
乗車地点は先ほどとあまり変わらない場所。おっちゃんに見送られた若い女の子が2人で乗車。
「昭和通りを右に曲がって1つ目の角を左に入ったところで止めてください」
…はい?
え、どゆこと?デコピンで折れそうなほどに脚が細いこの2人はその程度の距離も歩けんのか?
状況を飲み込めずに言われるがまま走り出すと女の子Aが話し始めました。
「さっき隣にいた男性、お店のお客さんなんですが、地下鉄乗ると後つけて来るタイプなので…毎回こうしてタクシーで帰ったフリしてるんです」
出禁にしてしまえそんな奴!!
某団地から900mの通勤

プライバシーの兼ね合いで全く関係ない団地と全く関係ない施設を例に出しましたが、距離感は本当にこれくらい。
ある日いつも通り流していると、8:15くらいにGOアプリが鳴るわけですよ。シャラララン♪って。
配車情報を開いたら「10代 女性」って出ていて、朝からタクシーなんて豪奢な人もおるもんだわとか思いつつ現着。そしたらもう待たされる待たされる。朝の団地の入口なんて出入りが激しいわけですよ。だから出ていく車に見られ、登校中の小学生にも見られ。挙句団地から出てきたお婆ちゃんに「乗れるかい?」って聞かれました。予約なんですってお断り。ただ本心で言えばこのお婆ちゃん、ものすごく乗せたかった。
なぜかって、もうお気づきですよね。
もうほんとにスグソコ!って場所が降車地に入っていたんです。歩けよおい…!
お婆ちゃんが残念そうに大通りのほうに歩いていくわけですよ。それを見送ってたら茶髪のスーツ着た女の子が走って乗ってきて、乗るや否やお決まりのセリフ。
「めっちゃ急ぎでお願いします!!!」
待たせといてなんだこらって思いました。しかも、多くの急かす客って乗った時に1回言ったらおとなしくなるんですよ。ただこの子は違ってて。
「あと何分で着きますか!」
「8:30までにつきますか!いや、着かないとマジで困るんですけど(現在時刻8:28)
「2,000円置いとくんで、着いたらすぐドア開けてください!まじで!」
知らん、寝坊したかなんか知らんけどあんたが悪いんじゃ上司に怒られろ。アプリ使用料と迎車料金が加算されるので運賃は1,070円。お釣りの930円はちゃんとお昼ご飯になりました。
ここで終わったらただの胸糞悪い話。実は続きがあるんです。
その2週間後、また彼女から配車がかかりました。僕の朝のルーティンとうまくかみ合っちゃったんでしょうね。
お決まりで僕らタクドラが嫌いなメッセージの1つ「今向かっています」を受信しましたが、360°どこにもいない。おもむろにGOタブレットをポチポチする塩っペ。
チップはもらえども、前回あれだけ急かされてますからね。きっとバチは当たらんことでしょう。喰らえ!「現着後5分経過ボタン!」
8:20に現着しての5分後。つまり8:25にキャンセル。そこからキャンセル料支払いの手続きやら再配車やらが挟まれば何が起きるかは火を見るよりも明らか。遅刻確定演出です。自らの寝坊の尻拭いをタクシーにさせず、早起きしてほしいものです。
ちなみにそれからさらに1週間後の昨日、またもや彼女の配車を取りました。現着後3分で出てきました。どすっぴんでした。
前回のキャンセルが効いたのか、上司の雷が落ちたのか、その両方なのか、それとも偶然なのか。
その時間にGOを取るのはやめようかと思いました。
道が分からなかっただけだと思いたい

大博通を走っているとGOが鳴りました。迎車地点は中洲のホテルリソルトリニティ。以前ハイエースで貸切乗務の際、朝6時迎車という鬼スケジュールを経験した懐かしいホテルです。
若干トイレに行きたい感じではあったものの、取ってしまったし行っても博多駅か空港くらいなもんだろうと高を括って向かいました。
待っていたのは30代くらいの女性。降車地入力はないので乗車後に聞くことになります。さぁどこかな…。
「中洲川端駅まで」
えっと、待ってね。脳内がバグってるから。中洲川端駅ってどこにあったんだっけ。確か地下鉄だよな。空港線と箱崎線の接続駅だよな。前職の通勤で降りてたあの駅だよな。
で、今この車はその中洲川端駅に隣接しているといっても過言じゃない、ホテルリソルトリニティにいると。
え、迎車待ってる間に下手したら1本早い電車乗れたのでは?
迎車料金もあるから。130m乗っただけでも970円です。ホントにもらっていいのかこれ。不安になるわ。
というか、Google Mapですら「この距離なら歩くやろ」と疑わずに第一ルートとして提示してくる130mのためにトイレ我慢したってことか?
ちょっとイヤになりました。
とはいえ「ワンメ=悪」なんて思ってない
以上5件、最近あった中でもネタになりそうなものを紹介しました。
ただし誤解を避けるため敢えて声を大にして言いたいのは、ワンメーターが悪だとは思ってもないし、乗ってもらえるならそれだけでありがたいよってことです。
特にご高齢だったり、体が不自由だったり、体調不良、妊婦さん、お子様連れ、天気の急な変化、道に迷ったなどなど。人それぞれ何かしらの事情がありますからね。
昨日笹丘~田島でお婆ちゃんが乗られましたが「あなたみたいな若くて優しい運転手さんがおってくれたら安心できるわぁ」なんて言ってくれました。
またあるとき、小笹のサニーで買い物した主婦さんが「すいませんもう、絶望的に近いんですけど!」と言いながら乗ってきて向かったのは、サニーの裏にある壁みたいな坂道の上のご自宅でした。
夕飯の材料持って歩いてたらキッチンに立つ前に体力ゲージは0です。全国津々浦々、母ちゃんというのは家庭内においてはウルトラマンよりも強い存在として君臨していますが、あんな坂道登ってたらすぐにカラータイマーが鳴ってしまいます。
ガンバレ日本の母ちゃんたち!
そしてそんな「本当にタクシーが必要な人たち」のために僕も頑張ります!来週からは雨、いよいよ梅雨入りでしょうか。
忙しくなりそうですがいつも通り落ち着いて乗務に臨みたいと思います。
それでは本日も、ご安全に~!
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