現役タクシー運転手が解説!福岡で揺れやすいカーブと運転のコツ

タクドラの小ネタ

こんにちは、塩っペです。

普段タクシーを運転していると「このカーブ、結構きついぞ…」という場所がいくつもあります。

カーブにもいろいろありまして、道路自体がカーブしているものや車線が急にクイっと曲がるところ、交差点の形がいびつなものもあります。

進入するときに十分に減速をしていなかったり、ハンドルの対応が遅れると遠心力で外側に引っ張られるような揺れが発生します。

今回はそんな、僕が運転時に気を付けているカーブをご紹介します。

乗り心地に影響するカーブ 6選

明治通り 天神西交差点

福岡市内を東西に走る明治通り。その中でもタクシーが特によく通るのが天神西交差点でしょう。天神西通りの出口であり、西鉄グランドホテルのある交差点です。

Google Mapで見てもわかるくらい一か所だけ曲がっています。

ここは速度が出やすいのに、左右に連続して車体が振られやすい場所。40km/hを越えたまま進入すると、後席のお客さんは想像以上に遠心力を感じます。

そのため、この交差点に差し掛かる前に少しアクセルを戻し、エンジンブレーキで減速します。そのままハンドルをゆっくり切るように心がけています。急な操作をしなくても自然に曲がれる速度を選ぶだけで乗り心地は大良く変わります。

このカーブ、実は歴史のあるものなんです。

現在のS字カーブは、明治43年に市内電車(路面電車)が開通した際、カトリック大名町教会の移転交渉がまとまらず、当時の政治家・原敬の仲裁によって教会を残す形で線路が曲げられた名残だといわれています。

「なぜここだけ曲がっているんだろう?」と思っていた人は、そんな背景があったことを知ると、普段の景色も少し違って見えるかもしれません。

さらに交差点を抜けた先も緩やかにカーブしているため、見通しは決して良くありません。安全面だけでなく、後席のお客さんの乗り心地を考えても、速度を抑えて通過したい場所です。

渡辺通り 天神橋口交差点

渡辺通りの天神橋口交差点も天神西交差点と同じようなS字カーブです。しかし天神西交差点よりも交差点が大きく、また曲がり方も急です。

そのため、基本的な走り方は天神西交差点と同じ。早めに速度を落とし、ハンドルはゆっくりと切ることが、後席のお客さんの乗り心地につながります。

さらに、この交差点は交通量が非常に多く、車線数も多いため、運転にはもう一つ注意点があります。

南向きの直進では、カーブの影響で交差点へ進入するまで前方の状況が見えにくく、渋滞の最後尾を見落としやすい場所です。カーブに意識が向きすぎると、前車との車間が詰まり、急ブレーキを踏むことにもなりかねません。

急な減速は乗り心地を損ねるだけでなく、交差点内で停止してしまう原因にもなります。交通量が多い時間帯ほど、「曲がること」より「前方の流れ」を意識しながら、余裕を持って進入したい交差点です。

けやき通り 赤坂3丁目交差点

けやき通りの赤坂3丁目交差点は、東西両方向でカーブがあります。それぞれ説明していきます。

まずは西向きですが、国道202号線へは速度が出た状態での進入になりやすいです。そうなるとお客さんには右側にグ~ッと引っ張られるような力が働きます。後続車両の状況にもよりますが、40km/h以下での通過であればさほど気にならない揺れで済むと思います。

問題は東向き。

国道202号線からであれば赤信号からのスタートになることが多いです。ここで気を付けたいのは、加速のしかたです。乗り心地優先の運転をする場合には、アクセルを緩く踏み、じわっとした加速をしていきます。僕の目安の速度は35km/hくらいにしています。そしてカーブに差し掛かる前に一旦アクセルを放し、惰性で進むようにします。そしてカーブの中ほどあたりから、再び緩くアクセルを踏み始めて加速していきましょう。

もし青信号のままでこの交差点に差し掛かる場合は、手前で速度を落として惰性で通過すればいくらか遠心力は抑えられます。このカーブで最も避けたいのが、曲がりながらのブレーキです。前方向への力と横方向への力が連続して掛かるため、お客さんは大きく揺さぶられてしまいます。

国体道路からの進入はより注意が必要になります。国体道路自体がまっすぐで先が見通しやすいので、速度が出た状態での通過になりやすいんです。しかし直進に見えても道路はカーブしています。一度左にカーブして、その後右に。国道202号線からの進入同様、速度は抑え目に。

そして国体道路、国道202号線に共通して言えるのですが、カーブの先にバス停があります。停車しているバス停の発見が遅れれば、急ブレーキは不可避。前方が見えない場所では、見えてから加速するくらいでちょうどいい。これが赤坂3丁目交差点を乗り心地良く、安全に抜けるコツだと思っています。

けやき通り 警固交差点

けやき通りの警固交差点は、交差点内でハンドルを切る必要のあるカーブです。特に天神・中洲方面への東向きは気を付けたい点がいくつか。

まずはこの記事のテーマでもあるカーブです。東向きでは交差点の真ん中で右方向にカーブします。対向右折車両の位置によっては減速の必要もあるんです。通過の際は早めの減速がおススメ。無理に加速したり、速度を維持したまま差し掛かると急ハンドルになります。

そしてこの交差点、実はいつもヒヤヒヤしながら通る場所でもあるんです。

ストリートビューでは右折車線に自車がありますが、実際に中央車線を走っていると、対向車線の右折待ち車列が壁のようになり、その奥にいる右折車が見えにくくなります。

ということは、こちらから見えにくいということは、相手からもこちらが見えにくい可能性があるということです。

もし対向の右折車がこちらに気付かないまま右折を始めれば、思わぬ事故につながりかねません。

だから私は、この交差点では「青信号だから大丈夫」とは考えず、いつでも止まれる速度で進入するよう心掛けています。

大正通り 警固交番前交差点

警固交差点の南側にある警固交番前交差点。ここは見るからに要注意な曲がり方ですよね。クイっと曲がっています。

赤坂方面へは警固交差点の信号次第では詰まるので、急ブレーキにならないように気を付けたいところです。速度をコントロールできれば怖くありません。

問題は薬院方面。左車線は一番カーブがきつくなっています。また、内側に段差があるのでカーブの遠心力と段差の揺れがダブルパンチで襲ってきます。運転席はハンドルを握って踏ん張れますが、後席のお客さんは身体を支えるものが少なく、想像以上に揺れを感じます。

安全面で気を付けたいのが右側車線の通行時です。特に左車線にバスやトラックなどの大きな車がいるとき。左車線を走る大型車は、カーブの影響で車体が大きくふくらむことがあります。右車線を走る際は、その動きにも注意したいところです。

速度を控えめにし、周囲の大型車の動きも予測しながら曲がれば、この交差点も決して難しい場所ではありません。乗り心地と安全、その両方を意識したいカーブです。

舞鶴公園線 福岡城内

最後は福岡城内を通る舞鶴公園線です。よくお客さんから「場内を抜けて!」と言われたら通る道。けやき通りが混雑しているときの迂回路としてよく使われます。

大手門方面へは2車線あり、手前の信号からも距離があるため速度を出しやすい構造です。しかし、それが落とし穴だったりします。

このカーブ、見た目以上にきついうえに、左右へ蛇行するような形になっています。速度が出た状態で進入すると、車体が左右に振られ、後席のお客さんはかなり揺れを感じます。

乗り心地を重視するなら、コインパーキング付近までには40km/h程度まで減速しておきたいところです。その後は惰性を使うか、必要であれば軽くアクセルを当てる程度で十分です。

カーブの途中で慌ててブレーキを踏んだり、ハンドルを急に修正したりすると、揺れが大きくなってしまいます。

この記事をここまで読んでいただいた方なら、このカーブの存在を知っているだけでも十分だと思います。

「しっかり減速、ゆっくりハンドル」

それだけで、この舞鶴公園線もスムーズに、そしてお客さんに優しい運転で通過できるはずです。

まとめ!

今回は福岡で乗り心地に影響しやすいカーブを6つ紹介しました。カーブとひと口に言っても揺れる理由や気を付けたいポイントは様々。S字カーブで左右に振られる場所もあれば、前方の状況が見えにくい場所、対向車の動きに注意が必要な場所もあります。

大切なのは、「この場所は危ない」と覚えるだけではなく、なぜ揺れるのか、どうすれば揺れを抑えられるのかを理解することだと思います。

そして、どんなカーブにも共通する乗り心地の基本があります。

それが、「しっかり減速、ゆっくりハンドル」です。

速く曲がることよりも、乗っている方が不安を感じない運転をすること。タクシーでは、それが一番大切だと私は考えています。

今回は6か所の紹介でしたが、福岡市内にはまだまだ「ここは気を付けたい」と感じるカーブがあります。

また別の記事で紹介していきたいと思います。

今日は以上です(`・ω・´)ゞ

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