お疲れ様です!塩っぺです!
いやぁ年末ですね。特に仕事納めの人が多かった金曜日、たくさんの人にご乗車いただきテンポよく営業ができていました。
23時頃に早良区曙から西区小田までのお客さんを降ろしたんです。
糸島方面に行くとほぼ毎回立ち寄るところがあって、それが昭和バスの伊都営業所。バスオタクなもので、遠方に行ったときはその近くにあるバスの営業所でタクシーと一緒に写真を撮って帰ってくるってのが楽しみです。

てことでパシャリ。
バス垢のフォロワーさんも何人かいらっしゃって、何かとお世話になっている営業所です。新しくて綺麗だし、好きな車両もいる伊都営業所。
「前にここに来たのいつだったっけなぁ〜」
なんて思いながら軽くストレッチして運転席に戻りました。
さぁ〜て、学研都市通って戻ろうかねぇなんて思いつつ発進したんですが…。
…ん?
時間は0時過ぎ。これから出るバスなんてないし、なんなら終バスが帰ってくるような時間帯なのにバス停にポツンと人がいる。
営業所の人?それともこれから到着のバスに乗ってくる人を迎えに?何にせよ違和感のある光景でした。
ただ、普段からよく来るとは言えない頻度でしか様子を知らない場所。もしかしたらこれもいつもの風景なのかもしれない。またひとつ伊都営業所の日常を見た気がしました。気を取り直して市内方面へと車を進めました。
九州大学の伊都キャンパスを抜け、周船寺経由で帰ってきた昭和バスを見つけました。確かこれが最終便。すれ違いざまに見てみたら車内がスッカラカンでした。
てことはさっきの人、なんかの事情で流れ着いちゃったのかもしれない。伊都営業所の場所を知った人ならわかると思いますが、周りって山なんです。民家はないし、住宅街も遠い。
九州大学の伊都キャンパスが最寄りとはいえ歩いてもとんでもない距離があるし、キャンパスから市街地はもっと距離がある。
さらに現在、気温は2℃。年末に畳み掛けるようにやって来た寒波の影響で冷えに冷えております。
あかん、あの人凍え死ぬ。
シルエットから察するにおそらくサラリーマン。仕事納めの後、帰りのバスに乗り込んだはいいが気が抜けて寝こけて気づいたらここだったのだろう。
仕事納めの後、山奥で凍死なんて不幸にもほどがある。
そして翌朝大騒動に巻き込まれる伊都営業所の皆さんも大変すぎる。
そんなのに比べたら戻って見てくるくらいどうってことないや!ダメで元々!当たればラッキー!行くべ!!
タクシーの仕事なんぞそんなもんじゃい!
きっと九大学研都市駅あたりからのバスに乗ってたんだろうし、送るとしたらその沿線。人助け人助け。居なかったら帰れたってことでそれはそれでよし!
もっかい大好きなバス見れるし…|ωΟ。)グフフ
ということで、プレイバックプレイバック。
見えてきた。崖の上のバス。
そして伊都営業所の歩道に全力で手を振るおじさんが一人。
そうだよね?!やっぱり誰かいたよね?!
後続のバスの邪魔にならないように車を寄せてドアオープン。
👨「あぁぁぁぁ!!よかったぁぁぁぁ!!もう帰られんかと思ったぁぁぁ!!めっちゃ山の中やし〜…ここどこなん??」
塩「伊都営業所ですよ〜」
👨「ん?イト…?」
塩「福岡市西区ですね」
👨「なんで…?」
塩「(おれが知りたい…)」
👨「すみません、唐津まで行けますか…」
塩「カラツ?!?!」
そこから詳しい住所を聞き、ナビをセット。思わぬ遠距離、唐津インター口へレッツゴーです。
👨「いやぁ本当に助かりましたよ…タクシーが輝いて見えました。こんな救いが…」
何を大袈裟なって思いましたけど、気温2℃の山の中で帰る術のない状態になれば、ましてやここから唐津までとなればそんな心境なのでしょう。さすがに歩けませんからね、浜玉道路とか。
それからも感謝と喜びと嬉しさと、奥さんから叱られる恐怖を語るおじちゃんの話を聞いてました。
そして推測するに。
塩「お客さん、もしかして間違えていと・しま号に乗っちゃいました?」
昭和バスには都市間路線として、博多バスターミナルからいくつかの路線が出ています。
今津、二見ヶ浦などの観光地を経由する【ウエストコーストライナー】。
鏡山、唐津バスセンターを経由して宝当桟橋(唐津営業所)と早稲田佐賀中高前を結ぶ【からつ号】。
そして、前原インター口、加布里を経由して伊都営業所を終点とする【いと・しま号】。
どれも同じカラーリング、同じ乗り場。きちんと確認すれば間違うことは少ないが、酔っ払って鈍った判断力が災いし、本来乗るべきバスとは違ういと・しま号に乗ってしまったのでしょう。
そしてそのまま暖かい車内で気持ちよくなり、寝こけて流れ着いたのは山の中にある伊都営業所だったということ。
まぁ、カラーリング同じだもんね。

糸島半島のてっぺんから国道202号バイパスに向かいます。ハイビームでも物足りない暗さの道を抜け、田んぼなのかただの荒れ地なのかもわからん空地を過ぎ、無事バイパスに合流しました。片側1車線の対面通行が延々と続きます。
この距離移動するのになんでこの道は対面1車線なのか。事故でも起ころうものなら全てが停まるというのにどうして2車線にならんのか。ここを通るたびに抱く疑問です。
昼間なら海が綺麗に見える道ですが、この真夜中に楽しめる車窓などないのです。ヘッドライトが照らす眼前以外、全てが闇。
そんな中をひた走る塩っぺ号は、おじちゃんの安堵で満たされていました。
👨「いやぁ、ま〜た嫁に叱られますよ。帰ったら気づかれんように抜き足差し足忍び足で2階に上がらないかんのですわ笑」
となんか楽しそうなおじちゃん。聞けば過去にも帰りが遅くて奥様に怒られたのだとか。しかも中洲のお姉さんと一緒だったそうです。そりゃあ怒られるわ。笑
でも今回はそんなやましいことじゃありませんからね。山奥で途方に暮れていただけですから。無事に家の前まで送り届けました。そのあと奥さんからなんて言われたのか気になるぅ!!
0時過ぎに出発して1時到着。そして15分余っていた休憩時間を消費ついでに唐津インター口のファミマでカフェラテのホットを買って、温まりつつ帰りました。
この投稿でも書きましたが、電車やバスの終点に流れ着いてしまってエライ目に遭う人ってのが定期的に現れるんです。飲み会シーズンだと特に。
そのなかでも今回は超ド級でした。さすがに県をまたぐことになろうとは!年末は何が起こるかわかりませんね!笑
今日は以上です!


コメント